歯並び育成・MFT(口腔筋機能療法)
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- STEP 1初診(カウンセリング・診査)
- お口の状態や気になる症状について詳しく伺います。
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- STEP 2検査(食事・会話のビデオ撮影)
- どのように食べているか、話しているかを確認し、問題点を分析します。
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- STEP 3トレーニング開始
- 一人ひとりに合わせたトレーニングプログラムを作成し、自宅で実践できるよう指導します。
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- STEP 4経過観察・修了
- 8回前後のトレーニングを目標とし、改善の様子をビデオ記録で確認しながら進めます。

お子さまの歯並びは、生まれつきだけでなく、日々の習慣や口腔機能の発達によって大きく影響を受けます。
近年、歯並びの乱れの原因として、口腔機能の未発達が注目されるようになり、"歯並び育成"という考え方が広がっています。
これは、悪い歯並びになってから矯正するのではなく、適切な機能訓練や環境改善によって、自然な成長をサポートし、美しい歯並びへ導くというものです。
口腔機能発達不全症とは?

"口腔機能発達不全症"とは、お口の機能が十分に発達していないことによって、飲み込みや発音、歯並びなどに問題が生じる状態を指します。
特に、食べ物をうまく噛めない、舌の動きが悪い、口がポカンと開いていることが多いお子さまは、口腔機能発達不全症の可能性があります。
この状態を早期に発見し、適切なトレーニングや環境改善を行うことで、歯並びの悪化を防ぐことができます。
当院では、保険診療の範囲内でこの治療に対応しています。
当院での検査とトレーニング
舌圧測定・口唇閉鎖力測定
歯並びの育成には、舌や唇の筋力が重要です。
当院では、舌圧測定や口唇閉鎖力測定を行い、お口周りの筋力が十分に機能しているかを評価します。
舌圧測定
舌の力が弱いと、正しい嚥下ができず、歯並びの乱れを引き起こす原因となります。
測定結果によっては、舌のトレーニングを行い、適切な力をつけていきます。
口唇閉鎖力測定(りっぷるくん)
「りっぷるくん」という測定機器を用いて、お口をしっかり閉じる力を評価します。
この機器は、測定時の引っ張る方向の不一致や開始位置のバラつきを抑えるため、より正確な測定が可能です。
測定結果に応じて、お口周りのトレーニングや生活習慣の指導を行います。
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口腔機能トレーニング・お口の体操

測定結果をもとに、必要なトレーニングを実施します。
舌の動きを鍛えるトレーニング
口唇の筋力を向上させるトレーニング
正しい飲み込み方(嚥下)の指導
これらを続けることで、自然な成長とともに歯並びが整いやすくなります。
生活習慣の改善

歯並びの悪化を防ぐためには、日常生活の中での癖を見直すことも重要です。
当院では、以下のような点について詳しく指導を行います。
指しゃぶり・舌の癖
指しゃぶりや舌を前に出す癖は、歯並びに悪影響を与えることがあります。
お子さまの年齢や習慣に応じて、適切なやめ方をサポートします。
姿勢・寝方
猫背や横向き寝、うつぶせ寝が多いと、顎の成長に偏りが生じ、歯並びに影響を与えることがあります。
正しい姿勢や寝方を指導し、環境を整えるお手伝いをします。
発音チェック
発音が不明瞭な場合、舌や口の筋力が不足している可能性があります。
当院では発音のチェックを行い、必要に応じてトレーニングを行います。
MFT(筋機能療法)との併用
口腔機能の問題が強い場合や、矯正治療を併用するケースでは、MFT(筋機能療法)を行います。
MFTは、口腔周囲筋のバランスを整え、歯並びが整いやすい環境をつくるトレーニングです。
MFT(筋機能療法)について

上記のトレーニング・お口の体操では症状が思うように改善しなかった場合は、専用のトレーニング方法を用いて、舌や口唇、頬の筋肉を鍛える、MFT(筋機能療法)をおススメしています。
MFT(Oral Myofunctional Therapy:口腔筋機能療法)は、お口の筋肉のバランスを整え、正しい機能を獲得するためのトレーニングです。
口の役割は「食べる」ことだけではなく、「呼吸」「発音」「表情づくり」といった重要な機能も担っています。
これらの機能が健全に働くことで、健康的で楽しい生活を送ることができます。
しかし、口の周りの筋肉が正しく使えないと、歯並びが乱れたり、発音が不明瞭になったり、将来的に飲み込む力が衰えるなど、さまざまな問題が起こる可能性があります。
そこで当院では、専門外来を設け、口腔機能の向上をサポートしています。
当院のMFTの特徴
院長は子どもの口腔機能に関する専門家

当院の院長は、日本小児歯科学会の専門資格を有しており、長年にわたり子どもの口腔機能の発育に関する研究と治療を行ってきました。
また、『子どもの口腔機能を育てる本』や『子どものお口の発育段階別で答える小児歯科のQ&A27』などの著書もあり、最新の知識と豊富な臨床経験を活かして、専門的なMFTを提供しています。
お子さま一人ひとりに最適な治療を提供できるよう、親御さんとも連携しながら、丁寧なカウンセリングと指導を行います。
お子さまから大人まで幅広く対応

MFTは子どもだけでなく、大人の方にも有効です。
加齢に伴い、口腔機能が低下すると、飲み込みがうまくいかなくなったり、滑舌が悪くなったりすることがあります。
特に50歳を過ぎると、口腔周囲の筋力低下が原因で誤嚥性肺炎のリスクが高まります。
当院では、大人の方にもMFTを提供し、口腔機能を維持・向上させることで、健康的な生活をサポートします。
お子さまだけでなく、ご自身の口腔機能に不安を感じている方も、お気軽にご相談ください。
専門の歯科衛生士がトレーニングを担当

当院では、MFTに関する専門的な研修を受けた歯科衛生士が、個々の患者様に適したトレーニングを提供しています。
舌の位置や口の開閉の仕方、発音や飲み込みの動作などを細かくチェックし、正しい動きを身につけるための指導を行います。
また、毎回のトレーニングで患者様の変化を記録し、経過を確認しながら進めるため、確実に効果を実感していただけます。
自宅での練習方法も丁寧に説明し、継続しやすいようサポートいたします。
MFTが必要な症状とは?
以下のような症状はございませんか?
これらの症状は、お口周りの筋肉が正しく機能していないことが原因の場合があります。
MFTを行うことで、症状の改善が期待できます。
舌の癖がある(舌突出癖、低位舌)
口呼吸(口ポカン)・口が渇く(ドライマウス)
食事中に舌や頬を噛む・むせる・飲み込みづらい
発音が不明瞭・話し方が気になる
上手に食べられない(こぼす、食事の周りが汚れる)
歯ぎしり・噛みしめ・顎関節の不快感
ほうれい線や顔のしわが気になる・きれいな笑顔を作りたい
MFTの流れ
費用について
項目 | 価格(税込) | |
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初診・相談 |
まずは専門の歯科医師が、お口の状態やお悩みについて詳しくお伺いします。治療の必要性や方針についてご説明し、今後の流れを確認できます。 |
無料 |
ビデオ検査 |
食事や会話の様子を撮影し、舌や口の動きを詳細に分析します。 |
5,000円 |
トレーニング(1回) |
専門の歯科衛生士が、患者様一人ひとりに合わせたトレーニングを行います。 |
3,500円 |
※当院で矯正治療を受けている方は相談無料、3回目のトレーニングから2,000円